「これって私だけ?」と思っていませんか
更年期世代に入るとよく耳にする悩みに
尿もれや「温泉で立ち上がるとお湯が出てしまう」
いわゆるお湯漏れがあります。
実はこれらは「骨盤底筋」という
筋肉のゆるみと関係していて
進行すると「臓器脱」と呼ばれる状態に
なることもあります。
「膣から何かが下がってきている気がする」
「違和感があって歩きにくい」
そんな症状があると、不安になりますよね。
でも、ここでまずお伝えしたいのは・・・
決して恥ずかしいことではないということ。
多くの女性が同じように経験する自然な体の変化であり
きちんとケアすれば改善や予防ができます。

骨盤底筋の役割とは
骨盤底筋は、骨盤の底でハンモックのように
臓器(膀胱・子宮・直腸など)を支えている
筋肉のグループです。
出産や加齢、ホルモン変化によって弱まると
臓器が下がりやすくなり
尿もれや臓器脱につながります。
姿勢との関係も大きい
実は、骨盤底筋は「姿勢」とも深い関わりがあります。
猫背や反り腰で過ごしていると
骨盤底筋に余計な負担がかかり
筋力低下を助長してしまうのです。

今日からできるケア方法
臓器脱の進行を防ぎ、尿もれ・お湯漏れを軽減するために
できることをいくつかご紹介します。
- 骨盤底筋トレーニング(いわゆる“ケーゲル体操”)
おしっこを途中で止めるイメージで
肛門・膣・尿道をギュッと引き上げる感覚を数秒キープ
→ ゆるめる。
これを1日数回続けることが大切です。 - 姿勢を整える
座るときは骨盤を立てて背骨をスッと伸ばす。
立つときは足裏全体で床を踏みしめる意識を持つ。 - 重い荷物を無理に持たない
急な腹圧は臓器脱を悪化させる要因になります。
恥ずかしがらず、まずは相談を
症状が強くなってきたら
婦人科や泌尿器科での相談も選択肢のひとつです。
「尿もれ」「お湯漏れ」は人に言いにくい悩みですが
放っておくと日常生活に支障をきたすこともあります。
誰かに話すだけで気持ちがラクになることもありますし
医療的なサポートを受けることで改善できるケースも多いのです。

臓器脱や尿もれは
決して「恥ずかしいこと」ではなく
多くの女性が経験する体の変化です。
骨盤底筋を意識したトレーニングや
普段の姿勢を整えることが
予防と改善につながります。
「これからの自分の体とどう付き合うか」
そんな視点を持つことが
更年期以降を安心して過ごす第一歩です。