冬の静寂を、慈しむ。

万物が活動を止め
深く静かな眠りにつく冬。

この季節、私たちの体の中では
「腎(じん)」が主役となり

生命の源であるエネルギーを
大切に蓄えようとしています。

東洋医学において「腎」は
生殖や老化
そして骨や耳とも深く関わる場所。

寒さが厳しくなると
腰まわりが重だるくなったり
なんとなくやる気が出なかったり


将来への不安が
ふと頭をよぎったりするのは

冬の「寒(かん)」の気が
「腎」を揺さぶっているからかもしれません。

立冬から大寒まで。

外側の冷たさに抗わず
内側の火を絶やさないための
冬の養生を綴ります。


01. 立冬(りっとう)| 冬の始まり(11/7頃)

【今、大切にしたいこと】

エネルギーを内に集める

暦の上で冬が始まります
陽の気が弱まり
陰の気が満ちていく時期

  • 養生のヒント
    激しい運動で汗をかきすぎないように。
    エネルギーを外へ漏らさず、温かいスープや根菜類(ごぼう、れんこん)で、体の内側をどっしりと安定させて。

02. 小雪(しょうせつ)| わずかな雪(11/22頃)

【今、大切にしたいこと】

小さな灯りを、大切にする

わずかな雪が舞い
日差しが弱まる頃

  • 養生のヒント
    日照時間が短くなり、気持ちが沈みやすい時期です。
    朝の太陽の光を数分でも浴び、セロトニンを味方につけて。
    黒い食材(黒ごま、黒豆、ひじき)は、「腎」の力を底上げしてくれます。

03. 大雪(たいせつ)| 深まる静寂(12/7頃)

【今、大切にしたいこと】

深い眠りで、自分を耕す

本格的な冬が到来し
天地が静まり返る時期

  • 養生のヒント
    「早寝遅起(そうねちき)」が冬の基本。
    夜は早く布団に入り、朝は太陽が昇ってから動き出す。
    動物の冬眠のように、深い眠りで心身を修復しましょう。

04. 冬至(とうじ)| 太陽の再生(12/22頃)

【今、大切にしたいこと】

暗闇の中に、光を見つける

一年で最も夜が長く
ここから再び陽が伸び始める
「一陽来復」の日

  • 養生のヒント
    柚子湯で香りを楽しみながら、全身の血行を促進。
    カボチャや小豆など、元気を補う食材を摂り、新しいサイクルの始まりを静かに祝いましょう。

05. 小寒(しょうかん)| 寒の入り(1/5頃)

【今、大切にしたいこと】

ぬくもりで、自分を守る

「寒の入り」と呼ばれ
寒さが一段と厳しくなる頃

  • 養生のヒント
    「三首(首・手首・足首)」を冷気から守って。
    特に足元の冷えは「腎」を直撃します。
    湯たんぽや足湯で、自分を甘やかすほどの温もりを与えてあげましょう。

06. 大寒(だいかん)| 春への待機(1/20頃)

【今、大切にしたいこと】

春の訪れを、静かに待つ

一年で最も寒い時期ですが
その先には確かな
春が待っています

  • 養生のヒント
    寒い時期に仕込む「味噌」のように、今はじっくりと自分を熟成させる時。
    生姜やシナモンなど、体を芯から温めるスパイスを味方につけ、来るべき芽吹きの時に備えて。

芯を温める

冬の養生で最も大切なのは
無理に動こうとしないことです。

「今は休む時期」と割り切り
内側にエネルギーを溜めること。

その静かな蓄えが
春になった時にあなたを力強く
押し上げる原動力になります。

凍った川の下でも
水は静かに流れ続けているように。

あなたの命の火も
今は静かに、でも確実に
芯から温め続けていきましょう。